消防用設備点検業務
消防用設備等を設置する消防法で義務づけられている防火対象物の関係者(所有者・管理者)はその設置された消防用設備等を定期的に点検し、その結果を消防長又は消防署長に報告する義務があります。消防用設備等は、特殊なものであり、消防用設備等についての知識、技能のない者が点検を行って設備の欠陥が指摘できないばかりか、かえって消防用設備等の機能を損なう事も考えられます。
そこで、防火対象物の規模や消防用設備等の内容により、火災発生時に人名危険の高い特定防火対象物でその規模が大きい対象物については、消防設備士 又は消防設備点検資格者に、その他の小さい防火対象物については、防火管理者に点検を行わせることとされています。
消防用設備等はいついかなる場合に火災が発生しても確実に機能を発揮するものでなければならないので、日頃の維持管理が充分行われることが必要です。
このため、消防法では消防用設備等の点検・報告ばかりでなく、整備を含め、適正な維持管理を防火対象物の関係者に義務づけています。
消防設備項目
ビルまたはマンションには消火器や自動火災報知設備をはじめ、それぞれのビルまたはマンションの大きさや用途にあった消防設備の設置が必要です。消防設備には下記の26種類の設備があります。
消防法第17条3項-3による点検項目
- 消火器
- 屋内消火栓設備
- スプリンクラー設備
- 水噴霧消火設備
- 泡消火設備
- 不活性ガス消火設備
- ハロゲン化物消火設備
- 粉末消火設備
- 屋外消火栓設備
- 動力消防ポンプ設備
- 自動火災報知設備
- ガス漏れ警報設備
- 漏電火災警報設備
- 消防機関へ通報する火災報知設備
- 非常警報機及び設備
- 避難器具
- 誘導灯及び誘導標識
- 消防用水
- 排煙設備
- 連結散水管
- 連結送水管
- 非常コンセント設備
- 無線通信補助設備
- 非常電源設備(非常電源専用受電設備)
- 非常電源設備(非常電源専用受電設備)
- 非常電源設備(蓄電池設備)
点検・報告義務のある人
消防設備等の設置が義務づけられている防火対象物の関係者(所有者・占有者・管理者など)
点検をする人
延べ面積 1,000㎡以上の特定防火対象物
延べ面積 1,000㎡以上の非特定防火対象物で消防長又は消防署長が指定したもの
- 消防設備士
- 消防設備点検資格者
※上記以外の防火対象物
- 消防設備士
- 消防設備点検資格者防火管理者など
※印の防火対象物は、消防設備士又は消防設備点検資格者でなくても点検する事ができます。
しかし、消防設備等は、特殊なものであるため、消防設備等の点検については、有資格者に実施させる事が望まれています。
↓
点検の内容と期間
機器点検(6ケ月に1回以上)
総合点検(1年に1回以上)
↓
整備
不良箇所整備・改修
法令で定める消防用設備の整備は、消防設備士でなければできません。
↓
点検結果報告書の作成
報告書を作成し、消防機関へ提出します。
(報告書の様式は、消防庁告示等で定められています。)
消防用設備点検事例
消火器点検
スプリンクラーポンプ点検
消火栓放水試験
スプリンクラーアラーム弁テスト
自火報受信機点検風景
自火報感知器発報試験